・首痛について
首痛(頸部痛)は、主に筋肉の緊張や姿勢不良、長時間のデスクワーク、スマートフォンの使用などによって起こりますが、加齢による頚椎の変性や神経の圧迫、外傷などが原因となることもあります。
首の痛みは、軽度のこり感から強い痛みや可動域の制限、手や腕へのしびれを伴うものまで様々です。多くは保存的な治療(安静、ストレッチ、薬物療法など)で改善しますが、症状が長引く場合や神経症状を伴う場合には、専門的な診断と治療が必要になります。
・首痛の主な原因
1.筋肉の緊張・疲労(肩こり・首こり)
長時間のデスクワーク、スマートフォンの使用、悪い姿勢(猫背・前かがみ)などにより、首や肩の筋肉が緊張・疲労して痛みが生じます。慢性化すると「首こり」として重だるさや頭痛も伴うことがあります。
2.寝違え(急性頸部捻挫)
不自然な姿勢で寝たことにより、首の筋肉や靭帯に軽い損傷が起こり、朝起きたときに急に首が動かなくなるなどの症状が出ます。数日~1週間程度で改善することが多いです。
3.頚椎症(けいついしょう)
加齢により首の骨(頚椎)や椎間板がすり減ることで、神経を圧迫し、首の痛みのほか、手のしびれ、筋力低下などの症状を引き起こします。50歳以上に多く見られます。
4.頚椎椎間板ヘルニア
椎間板が飛び出して神経を圧迫することで、首の痛みだけでなく、肩や腕、手指へのしびれや痛みが現れます。若年〜中高年でも発症することがあります。
5.外傷(むち打ち症など)
交通事故などで首に急激な衝撃が加わると、筋肉や靭帯が損傷し、痛みや可動域の制限が生じることがあります。放置すると慢性化することもあります。
6.精神的ストレスや自律神経の乱れ
ストレスによって首や肩の筋肉が緊張し、慢性的な首の痛みやこりを感じることがあります。自律神経の乱れや睡眠障害、頭痛を伴う場合もあります。
7.内科的な病気
心筋梗塞や髄膜炎などが首の痛みとして現れることも(稀だが要注意)